グラフのパーソナライズ解析とは
人気バイアスの影響を制御したパーソナライズ推薦 @ tullys
パーソナライズ推薦では誰に対しても有名なコンテンツが推薦されやすいことが知られています.人気バイアスと呼ばれるこの現象は推薦結果のユーザへの指向性やシステムの公平性などを損なう重要な問題です.そこで,本研究では解析範囲の増減や,コンテンツの人気度合いに応じた重み付けなどによって人気バイアスの影響を汎用的に制御する手法を研究しています.
連結性に応じた重み付けをしたローカルコミュニティ検出のためのランダムウォーク @ esty
グラフをユーザの興味に応じてパーソナライズ解析する際には, ユーザ周辺のローカルコミュニティを検出する方法, 特に近傍をランダムウォークで探索することにより検出する方法が有用です. 既存手法では, 周辺ノードを満遍なくコミュニティに追加しますが, 本研究では, 隣接ノード同士の連結性に注目して重み付けランダムウォークを行うことにより, よりユーザの興味を反映したコミュニティ検出を実現します.
ランダムウォーク制御による高速なパーソナライズグラフ要約 @ sigma
ユーザーの興味に応じてグラフを大まかな要約グラフにすれば、グラフ解析の精度低下が少ないまま、グラフ解析時の空間コストを削減できます。既存手法でユーザーにパーソナライズされた要約グラフを生成しようとすると、ユーザーごとに都度元のグラフ全体を走査する必要があり、時間がかかります。本研究ではパーソナライズ要約の方式を、事前に全体を要約したグラフを部分的に元のグラフに置き換える方式に変更して、事前計算を可能にすることでパーソナライズ要約の高速化を図っています。